ICCは勉強嫌いになる原因は子どもの側にではなく、大人の側にあると考えています。安心して下さい、親ではありません。
具体的に言うと、①それぞれの科目や単元の目的を教えないこと、②意味を理解させないまま暗号のようなものを丸暗記させようとすること、です。
つまり、学ぶ側からすると、“意味プー”のことを覚えては忘れ、覚えては忘れを延々と繰り返し、あげくの果てにテストがなくなれば跡形もなく雲散霧消してしまうものだからです。
しかし勉強は本来どの科目も面白いものです。面白くないのは、面白さが分かっていない人が教えるからか、面白さを伝える技がないからです。
人間の持っている力の中で最も強いのは本能です。そのうち、自己防衛本能と知りたいという本能(好奇心)は最も基本的なものです。その好奇心が年齢とともに減少して、童心をなくした大人になって行きます。そして、ついに「なぜ? 不思議だなぁ!」や本質が分かったときの「ドキドキ体験」より利を求めるようになります。
さらに、志望校の過去問を徹底分析して解法手順をマニュアル化して合格実績をあげようとする塾は、子どもたちの才能と好奇心をつぶす弊害に気づいていません。
難関校に合格させるために早め早めに受験に取り組ませ、合格最低点を取るための近道を教え、あらゆるパターンを刷り込むやり方では、大学合格後に自分でテーマを見つけ、前人未到の問題に取り組む段階になって見事に挫折します。
就職しても指示待ち症候群となってしまうのです。逆に、試行錯誤を繰り返し、多くの失敗体験を乗り越えた人は、大学入学後にすごい力を発揮します。
「考える力こそ重要だ」と言われ続けてもう1世紀が経ちました。日本人は論理的な批判力や構成力に欠けると言われ続けて来ました。
なぜ、考える力がつかないのでしょうか。「頭を使え」「よく考えろ」などと言われて、やっていることはほとんど「思い出すこと」にすぎません。思い出すことを強いられるだけの勉強は面白くありません。
ICCは、自ら考える視点と手順を、①抽象化力(モデル化とダイナミズム)と、②具体化力の2つに分けて、大学受験までの間に身につけてもらうプログラムを開発しました。しかもそれを効率の悪いInput形式ではなく、問題演習によるOutput形式で展開します。
付け焼刃の勉強ではなく、自宅でじっくりと時間をかけて試行錯誤しながらアイデアを出してもらいます。だから脳科学が推奨している、通塾は週2日だけ、あとは課題を出して在宅で演習していただく、「3日×2の週間サイクル制」を採用しました。
内容は基礎重視、基礎の超徹底です。次のページに算数・数学の基礎問題を学年順に並べました。行き詰まったときは基礎に立ち返って考えてみましょう。